公開:2016/03/04

賃貸住宅指標から考える空室対策

Vacancy measures

■ 全国の賃貸住宅指標から考える「空室対策」

収益不動産を所有するオーナー様は常に全国の賃貸住宅指標などを確認することで満室経営や空室対策につながる情報を得る事が出来ます。

様々な地域の、募集期間や更新確率や中途解約確率を見ながら所有する物件の運用方法などを考え実行するのも空室対策の1つです。

たとえ所有する物件が現在「満室経営」でも、退去が発生した時の事を考え準備が必要です。その参考になるのが賃貸住宅指標です。

■ 募集期間の平均をベースに考える空室対策

所有物件の都道府県での募集期間の平均を知る事は、何もせず(原状回復済)募集を始めた場合の目安になるので空室対策としての効果を期間で判断する場合に適しています。

例えば、神奈川県の場合は平均募集期間が3.55ヵ月だとすると、退去発生から原状回復工事期間も含め4ヵ月程度は必要となります。4ヵ月分の家賃と原状回復や賃貸募集(広告)の費用を計算することで、おおまかなロスが分かってきます。
ここで、この4ヵ月の空室期間をどれだけ短縮する事が可能かを考えるのが大事です。

参考までに、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)と関西圏(大阪、京都、兵庫)に中京圏(愛知、静岡)に福岡県の2015年12月期の募集期間を紹介します。

  • ■東京都 : 2.92ヵ月(23区:2.89ヵ月、市部:3.18ヵ月)
  • ■神奈川県 : 3.55ヵ月
  • ■埼玉県 : 3.34ヵ月
  • ■千葉県 : 3.1ヵ月
  • ■大阪府 : 5.31ヵ月
  • ■京都府 : 6.02ヵ月
  • ■兵庫県 : 5.61ヵ月
  • ■愛知県 : 5.66ヵ月
  • ■静岡県 : 7.26ヵ月
  • ■福岡県 : 5.27ヵ月

都道府県によって大分差があるのが分かります。東京都23区の2.89ヵ月から静岡県の7.26ヵ月まで4ヵ月間の差があるので、単純に全国の平均を参考にするのでは無く、保有物件エリアの募集期間が重要になります。

■ 更新確率を元に考える空室対策

賃貸住宅指標には「更新確率」の項目があります。募集期間は多くの大家さんが気にしますが、この更新確率もどの様な空室対策を行うか判断すのに役立ちます。

例えば、埼玉県の更新確率の平均が52%だと半分以上の入居者が契約の更新をしている事が分かり、長く住んでもらう為の空室対策を考えるのも大事かも知れません。

参考までに、更新確率を紹介します。

  • ■東京都 : 45.2%(23区:44.43%、市部:52.03%)
  • ■神奈川県 : 48.36%
  • ■埼玉県 : 52%
  • ■千葉県 : 49.19%
  • ■大阪府 : 42.53%
  • ■京都府 : 42%
  • ■兵庫県 : 34.42%
  • ■愛知県 : 38.09%
  • ■静岡県 : 40.98%
  • ■福岡県 : 40.43%

更新確率も34%から52%まで各エリアで差があります。30%と50%ですと何をするかが大きく変わって来ます。30%の場合は契約更新する可能性が低いので長く住んでもらえる対策より募集期間短縮の対策を取る方が効果的といえるでしょう。

■ 空室対策で中途解約確率を下げる

中途解約確率も賃貸住宅指標の項目に含まれています。この項目は募集期間や更新確率と比べ何か対策を取る意味では重要性は低いですが、総合的に考える場合には必要な項目の1つです。仮に中途解約が多い物件を所有しているとして、部屋の中途解約確率が40%を超える場合は、何かの対策を行わないと収支に影響が出て来ます。

参考までに、中途解約確率を紹介します。

  • ■東京都 : 36.94%(23区:37.64%、市部:31.02%)
  • ■神奈川県 : 36.54%
  • ■埼玉県 : 34.71%
  • ■千葉県 : 34.73%
  • ■大阪府 : 45.93%
  • ■京都府 : 44.83%
  • ■兵庫県 : 51.82%
  • ■愛知県 : 51.34%
  • ■静岡県 : 46.86%
  • ■福岡県 : 45.96%

中途解約確率は関東と関西で大きさ差があり、兵庫県や愛知県では50%を越えています。中途解約確率が高ければ高いほど収支のプランをたてるのが難しくなります。空室対策を的確に行えば中途解約確率を下げ更新確率を上げる事が可能になります。

■ 空室対策に役立つ賃貸住宅指標の使い方

株式会社タスが発行する賃貸住宅市場レポートの賃貸住宅指標を参考に「空室対策」を考える事も満室経営を目指すオーナー様にとって非常に重要な要素の1つです。所有物件エリアの募集期間(空室期間)、更新確率、中途解約確率を見ながら総合的にどのような対策が1番効果があるかを判断しながら今後の空室対策の参考になればと思います。

参考 : 株式会社タスが発行する賃貸住宅市場レポート(2016年2月29日発行)

 
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